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こう見えても料理は得意だ………和食しか作れないけど………でも、日本人なのだから和食がちゃんと作れれば、それで充分なんじゃないかと思う。
「へぇ~………意外。センパイにこんな特技があったとは………」
なめこの味噌汁にきんぴらごぼう、肉じゃがにお新香………テーブルの上に見た目も良く並んだ料理を前に、山田は感嘆の声を漏らす。
「………毒は入っちゃいねぇよ。味は俺好みに合わせてるからお前の口に合ってるかなんざ知ったこっちゃねー。残しても良いけど、黙って大人しく食えよ」
動けない山田を抱えて小さい二人用のダイニングテーブルの椅子に座らせ、そう言うと俺は掻き込むようにご飯を食べ出した。
「いただきまーす」
喘ぎすぎたせいだろう………酷く掠れた声で、それでも元気に山田はそう言ってお行儀良くきちんと咀嚼しながら食事をしていく。
「あっ、センパイちゃんと美味しいです」
「………うるさいよ」
「えぇ~、誉めてあげてるのにその言い草はないんじゃないすか?」
「お前に誉められても何の特にもなんねぇよ」
「酷いなぁ~………でも、そーゆう態度は中々そそられます」
急に山田の声音が色気を帯び、思わず俺はビクッと体を大きく揺らしてしまった。
その拍子にテーブルに肘がぶつかってしまい、ガタンと大きな音が鳴る。
「センパイ、お行儀悪い」
「………悪い」
もっともな事を山田に………この年下で淫乱でドMの変態である山田に言われ落ち込んだ俺は、その後大人しく目の前の食事にのみ意識を集中させる事にした。
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