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どうやらお世辞ではなく本当に俺の料理が美味しかったらしく、その細い体のどこに吸収されていくのか………ご飯を2杯もお代わりし、出した物をすっかり綺麗に食べてしまった。
「ご馳走様でした」
育ちが良いからその辺はしっかりと身に染みついているのか、山田は最後までお行儀良く食事をし、箸をきちんと揃えて手を合わせて挨拶をする。
「………お粗末様でした」
そう言って、さっさと食器をシンクに運びテーブルを台拭きで拭き上げる。
その次は食器を洗って、歯を磨く。
「センパーイ僕も歯、磨きたいよーう」
甘えた様にそう言う山田をギロリと睨んで、俺はストックしてある新品の歯ブラシを引き出しから取り出すと山田にほおり投げた。
「………歯磨き粉は?」
「だぁ~もう、うるせぇ………ちょっと待ってろ」
そう言うと俺は空いたイスをキッチンの流しの前へ持って行き、動けない山田をそこへ運んでやるとコップ一杯の水と歯磨き粉を渡す。
「おら、これで良いだろうがよ」
「………まあ、良いでしょう」
「………チッ」
………可愛くない。
全くもって可愛くない山田に言葉に舌打ちをしつつ、側で言われるままコップの水を入れ替えてやったり口元をタオルで拭ってやったりと………何故俺が、と心の中で毒づきつつもなんだかんだと世話を焼いてやる。
そして無事歯磨きを終えた山田を再びベッドまで運んでやった。
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