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「おい、お前仕事行けんの?」
決して良く寝たとは言えない翌朝、目を覚ました俺はそう言いながら山田を揺り起こす。
「ん~、眠い」
はっきりとそう言ってプイッと体を向こうにむけて丸まる山田に、
「いやいやいや、眠いじゃなくて、仕事どうすんだって、行けんのか?まだ体動かねぇの?どうなんだ?どうすんだ?はっきりしろや」
とまくし立て、なんとなくムカついたから軽く頭を叩いてやった。
「………痛い」
「うっせ、そんな痛くねぇだろ。てかドMなら痛いのはご褒美だろ」
「わかってないなぁ~………セ・ン・パ・イ、あくまでその痛みの先に甘美なる愉悦の悦びがある事をわかっているからこそ、与えられる痛覚にすらも快感を………」
「お前の変態談義が聞きたいわけじゃねぇんだよ」
滔々と何やら気色の悪いドM論を語りだした山田の話を遮り、俺は山田から布団を剥ぎ取ってやる。
「あっ!酷い!」
すかさず抗議の声を洩らす山田に、
「で、仕事行けんのか?」
と、もう一度そう訊ねた。
「はぁ………怠いっすけど、仕方ないので仕事には行きます」
しぶしぶといった感じでのろのろと怠そうに体を起こす山田に、
「朝飯、食うか?」
と声を掛ける。
「ポーチドエッグ食べた………」
「うるせぇよ」
相変わらずふざけたワガママを抜かす山田の言葉を途中でぶっちぎり、俺は朝食の準備に取り掛かった。
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