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事の発端は昨日の夕方、山田が珍しく仕事のミスをしてしまった事から始まる。
山田はそのミスの相談を普段滅多に関わることのない俺に持ち掛けてきた………そこまではまだ良い。
ちょっと複雑な発注書類の数値計算ミス………どんだけ適当な仕事をしていたのか、それはこっちを修正すればあっちも数値が変わってきて………まるまる作り直した方が早いんじゃないかってくらいに杜撰なもので、明日には業者に受け渡さなければならず、更にはそれが結構な大口のお得意様なものだから、必ず今日中に終わらせなければならないという。
終業時間30分前にそんな話を聞かされて、今にも泣きそうに弱っている後輩なんて、放ってはおけないだろう………人として。
だから、かったるい残業に付き合ってやって山田が新しく作り直した発注書類のチェックと修正をしてやった………ここまでは、普通の話だ。
というか、新たに書類を作り直すのは案外簡単だった。
俺も一緒に残る必要があったのか?って疑問に思うくらいにテキパキと、正確に数値を埋めていく山田に、何故これだけ仕事が出来るのならあんな滅茶苦茶な書類になったんだ?って思ってたくらいだ。
………そりゃそうだよね。
山田はわざとミス書類作って、わざと俺に相談して、夜………誰もいないオフィスに2人っきりになるよう仕向けたのだから………。
「………………はぁ」
俺は溜め息を吐いて、ぐるぐると考えるばかりで作業が全く進んでいなかった事に気付き、頭を洗い出す。
そしてまた意識は昨夜へと飛んでいくのだ。
昨夜の………あの二度と忘れられぬであろう衝撃的な情事へと………………。
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