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「てか、なんで俺なの」
ふと頭に浮かんだ言葉をそのまま口に出してみる。
すると呆れたようにため息混じりで山田は答えた。
「いや、だから左利きがなんとなくエロティックに感じて興味持って、小野坂悦司の“悦”と山田明楽の“楽”で“悦楽”になるのに運命感じてなんとなくって、今さっき話したばかりだよね?」
その答えに、俺はガックリと肩を落として
「いや、今のは質問じゃあなく、悲嘆に暮れたオッサンの心からの嘆きだ。気にするな」
と、山田の顔も見ずに言う。
そしてもうこうなったら、開き直ってヤるしかないと思った俺は、ヤケクソになりながら山田に質問をする。
「で、お前はそんなにいっぱいガチャガチャ道具持って来て、どうされたかったんだ?あ?」
すると山田は瞳をキラキラと輝かせて、
「責められて快感に悶え苦しみたいっ」
と、まるで先生の質問に答える児童よろしく右手をピンっと元気良く挙げて答えるものだから、俺の折角の決意が挫けそうになる。
けれども、いくらここで心が折れようとも山田からは解放されないのだから、とにかく山田の気の済むようにヤるしかない。
どうしたものかと頭を抱えていた俺は、ふと、ここで妙案を思いついた。
我ながら、天才ではないだろうかという程の閃き………山田の望みも叶えつつ、俺は安全でいられる名案を………………………。
多分、今の俺は人の悪い表情をしているに違いない………ニヤリと口の端を持ち上げ、俺は山田に提案する。
「山田、予定変更だ。今日はお前の持ってきたその道具達を存分に使ってやろうかと思う」
その言葉に山田は喜びこそすれ、拒むわけはなく、
「まじっすか?センパイ………ヤる気になってくれて嬉しいな」
なんて、ふざけた事を抜かしながら期待に目をとろんとさせて気の早いことにもう息を乱している。
………この変態め。
俺は心の中でそう毒ずきながら、薄っぺらい微笑みを顔に張り付けてベッドの上に広がる数ある卑猥な玩具の中から至って普通な布を一枚持ち上げる。
「はい、まずは目隠しからね?」
勿論、山田は進んで目隠しをされようと顔をこちらへ寄せてきて………俺はこみ上げる笑いを必死にこらえながら、しっかりと、決して途中でほどけないようにきつくその布を縛った。
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