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梅雨時。3
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梓side
「あ、僕の傘が無い…」
そう言ったのは零だ。
俺に傘を貸してくれたのは玲だから、
双子ちゃんは傘を持っていないことになる。
「あ、零傘が無いのか。なら、返すな。俺、そんなに
家遠くないし。忘れたのが悪いから」
「先輩、見分けがつくのですか…」
驚いた表情でそんなことを言ってきた。
確かに双子ちゃんは似ているが
性格が違うし、普通に見分けはつく。
「わかるけど?」
「はじめてだね!玲くん!」
「うん。はじめてだね!零ちゃん」
「そんなに驚くこと〜?」
なんだか興奮した様子の二人は
俺の声も聞こえないようではしゃいでいた。
「あ、先輩の家ってどっちですか?」
「方向が同じなら一緒に帰りましょう?」
「俺はあっちの方だけど?」
そう言って指差すと
双子ちゃんたちは飛び跳ねた。
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