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朝。4
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冬生side
机の下にいると、急に
頭に手が置かれてビクッとする。
優しく撫で撫でされて
顔を上げれば、黒がいた。
「おはよ〜。白、出ておいで?」
『あぅ…、黒っ、黒っ!』
「よしよし、大丈夫だからね〜」
その優しい手に絆される。
それと同時に、恐怖が蘇り色が点滅する。
見えないはずなのに
見えていた頃の風景とリンクする…。
「白、なんで隠れてたの〜?」
『ごめんなさい。僕、悪い子。ごめん、なさい…。』
うまく息が吸えない。
痛みなど、当の昔に感じなくなったのに
あの頃のように痛くなる。
…や…だ……、いた、い…
目眩がする。ぐるぐると視界が周り
吐き気に襲われる。
…………謝らなきゃ……
「ん?何か悪いことしたの?」
『…うぅ、ごめんなさい…、ごめんなさいっ、
ごめんなさぃ…。もうしない…、許してぇ……』
僕は何度も、何度も、謝る。
泣いちゃダメ…泣いちゃダメ…泣いちゃダメ
そう自分に言い聞かせ
涙を流さないように必死にこらえた。
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