アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
一時の悪夢。1
-
冬生side
目がさめると、其処は以前住んでいた場所。
生まれ育った家の自分の部屋だった。
「なんで…、」
以前と違うのは、"僕が僕でないこと"
自分の記憶を…、想像した世界を見ているようだった。
「××と×××はよく似てるな」
「えぇ、そうね」
「××と×××?」
誰だろ…、僕の知らない人…。
知らないのに、なぜ懐かしいの…?
「××と×××は今日から貴方弟よ」
「お、弟…!僕、お兄ちゃん?」
「えぇ、そうよ。仲良くしてあげてね?」
「うんっ!」
それは、一度だけ聞いたことのある
僕の出生時の頃の話のようだった。
何故…、なんで今こんなものを…
まるで僕自身が望んだような風景
"こんなふうだったら良いな" と望んだように
優しく、暖かい、そんな家庭が広がっていた。
こんな…、ゆめ………。いまさら、なんで…
知らず知らずのうちに涙が溢れ
暖かいものに包まれる…。
眩しい光を浴び、薄っすらと目を開けた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
51 / 292