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雨降る朝 1
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秋乃side
朝、目が覚めるとふわっと冷気を感じる。
カーテンを開けて外を見ると
外は結構激しく、雨が降っていた。
「雨か…」
「…んんっ……、くろぉ…?」
「ん〜?白起きた?」
目が覚めたのか、むくっと起き上がった。
そして外を見た瞬間、ビクッと怯えた。
そのあと、ふぅっとゆっくりと呼吸をすると
すごく冷たい笑顔を浮かべた。
「白…?どうかしたの〜?」
「なんでもないよ…。外行きたいな…」
「外?雨降ってるのに、なんで…?」
「雨の日しか会えないの…」
何を言っているのか分からなかった。
それでも、その瞳に映っている狂うほどの感情は
間違えようのない優しく深い愛情だった。
「あの子、きっと泣いてる」
「うん…。会いに行こっか……」
スッと目を細め、窓を眺める白。
ゆっくりと目を閉じると
一筋の涙が綺麗に頬を伝い流れ落ちた…。
その姿はあまりにも儚く美しかった。
後ろから抱きしめると、
クタリと身体から力を抜いて
もたれかかってきた。
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