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雨降る朝 8
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冬生side
最後の言葉で誰の差し金か分かった。
兄だ。精神的には安定しているが会えなかったから
伝言係として彼を向かわせたのだろう…。
「あの子の…」
「兄さん、一緒にご飯食べよ」
「うん。いいよ!」
もう直ぐお昼の時間になる。
前の僕なら考えられなかったけれど、今では
お腹が空いたと言えるようになった。
「ん〜、なに食べたい〜?」
「うどん!」
「お兄さんの方もそれでいい〜?」
黒は、兄さんにもうどんを用意してくれるようだ。
春人さんが、話が聞きたいからと本家に連れていかれて
そこで一緒にうどんを食べた。
「それで、冬都くんはなんでここに?」
「冬生と、もう一人弟を探して」
「へぇ。黒、それって本当なのか?」
色々と聞かれていたが、素直な答えたお陰か
その日のうちに帰る事になったみたいだ。
しかし、流石に このまま野放しには出来ないと
監視役が一人つくようだった。
それも兄さんが了承したので、丸く収まる型になった。
「そう言えば、冬生。前はお兄ちゃんって呼んでたよね?
なんで変わっちゃったの?」
「僕も成長してるのっ!」
「白、可愛い…。そんなドヤ顔しなくても…ククッ」
楽しく話した後で、兄さんとは別れて
黒と一緒に家に帰った。
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