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海に行こう! 3
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秋乃side
駅を出たところに止まっていた車に乗っていた人は
僕が以前お世話になった敵方の幹部だった。
「あれ?黒ちゃん、どうしたの?」
「あ、駒木さん」
話しかけられて気づいたが、
駒木さんも何処かへ出かけるようだった。
隣には誰か乗っていて、ワクワクしているように見える。
近づいて行くと、隣の子がビーチボールを持っているのが分かった。僕たちと同じで海に行くようだ。
「どこか遊びに行くところ?」
「はい、海に行く予定です」
「奇遇だね!同じ所っぽいし乗ってきなよ」
駒木さんは、僕の持っている旅行券を見て
自分も同じものを持っていると旅行券を見せてくれた。
有り難く車に乗せてもらったところで
ふっと冷静になって考えてみると
此処に駒木さんがいるのはどう考えても可笑しかった。
「…そういえば、何であんなところに?」
「え?…あれ?もしかして、聞いてなかったのかな…?」
「何をですか?」
何か言われていたかと思い返してみるが、
特に何も言われていなかった気がする。
重要な事でも聞きそびれてしまったのだろうか…。
「ううん、何でもないよ。聞いてないならそれで…」
「あ、はい」
「早く着かないかな〜。海楽しみだね」
そのまま何処かへ寄ることもなく、
また、白も車酔いすることなく目的地に到着した。
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