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逆らえない -3-
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チャイムが鳴る前に教室へ滑り込むことができた。
ほっと安堵しつつ、じんわりと背中に滲んだ汗を感じながら、席へと着く。
「おはよー。今日はギリだったじゃん」
前の席の糸田が振り返って声をかけてきた。
野球部特有の丸坊主頭が特徴の、このクラスになってできた友人だ。
「うん、ちょっと。間に合って良かったよ」
安堵の笑みを浮かべつつそう答えると、すぐに担任が入って来た。
本当にギリギリだったようだ。
昼休み、興本からメールが来た。
『エロい写真送って』
唐突な難題に、思わず顔をしかめる。
「どうした?」
向かい合って弁当を広げていた糸田が聞いてきたが、素直に答えられる内容でもない。
「糸田はさ、何を見てエロイと思う?」
「なに、急に」
「いや…ごめん。変なこと言った」
驚く糸田に、俺はそれ以上何も言えなくて、メールを閉じる。
いつまで、と期限もなかったし、とりあえず放課後までに返信できればいいだろう。
そう思った俺は昼飯へと意識を戻し、いつも通り糸田と他愛ない会話をしつつ昼休みを過ごした。
弁当を食べ終えると、まだ昼休みが終わるまでに時間が余っていた。
「俺、トイレ行ってくるわ」
「おう」
しばらく喋っていたが、やはり興本からのメールが気になり、ついに席を立つ。
念のため、人があまり来ない最上階の男子トイレを選んだ。
音楽室や図書室などの特別室が並ぶ廊下の突き当りのトイレは、場所が場所なだけに滅多に人を見ることがない。
たまにカップルらしき男女の声が聞こえるらしいが、幸いにも俺は一度も遭遇したことはなかった。
今日はトイレばっかりだな・・・、と自分で呆れつつも、躊躇う気持ちはなかった。
とりあえず個室に入り、鍵を閉める。
エロい写真、と言われても興本の求めるものが何かが、全く分からない。
そもそもエロいことについて、俺は詳しくない方だ。
それこそ、キスやエッチなことは全部、興本から教えてもらったことが俺の全部で。
自慰の仕方さえも分からなくて、最初は興本に抜いてもらったんだっけ。
俺はそんなことを思い出し、便器に座ってズボンを下ろした。
朝は痛い程立ち上がっていたソレも、今はすっかり落ち着いている。
これを今から硬くするのも、一人だと時間がかかるかなぁ。
かといってこのまま送っても、おそらく興本は喜ばないだろう。
俺は小さくため息を吐いた。
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