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あの後健くんが迎えにきてくれて、俺は事務所に着いた。
健くんは、仕事の合間で抜け出してきてくれたみたいで、俺を降ろした後、また仕事に戻っていった。
俺は1人で、かばんを探すためにエレベーターに乗り込む。
「………はぁ。」
勢いよく飛び出していったのにこんな風に戻ってくるなんてかっこ悪いよなぁ、なんて考えながら、地下に着いたエレベーターから降りて、スタジオの前へ歩いて行く。
ふと、1番奥のスタジオから光が漏れているのに気がついた。
…まさか、まだ残ってるのかな。
恐る恐る近づいて中を見てみると、あいつが1人で練習していた。
「うわ…最悪……。」
今日はとことんついていない。
ていうかあいつ、居残りなんてするタイプだったんだな。
αなんて、何もしなくてもさらっと出来そうなのに。
とりあえず、気づかれる前にかばんをとって帰ろう。
そう思ってかばんを置き忘れたであろう廊下を見渡したが、それらしきものが見当たらない。
「…なんでないんだよー。」
もしかしたら、誰かが上に届けてくれたのかも、そう思い、俺は廊下を引き返そうとした。
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