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「……おい!」
引き返そうとした俺の後ろから、嫌な声が聞こえた。
無視していきたかったが、そういうわけにもいかず、俺は恐る恐る振り返った。
ーーーーーーーずくん、
「ひぅ!ぁ、…ぅそ、だ、ろ…」
あいつの顔をみた途端、突然発情期のときのように身体の奥がうずきだす。
こいつの前にいたら危ないと思い、急いでエレベーターに向かって走り出した。
……そういえば、薬の効果が切れてる。
こんな状態で運命の番だなんてやつに、偶然とはいえ会ってしまった俺は本当に馬鹿だ。
そんなことを考えながら走っていると、
「待てよ!」
がし、と手首を掴まれた。
その感覚でさえ今の俺には快感となって身体を巡り、腰から力が抜けて床にへたり込んでしまった。
ーーーアバレタラコロスゾ
俺は捕らえられた腕にあの日のことを思い出してしまい、訳もなくガタガタと身体が震える。
「…ゃ、めて、はなしてくださ、ゃ、だ、やだ、だれか、た、すけ、て…ゃだ、や、めて…」
俺はパニックになり、あいつの存在も忘れて、ただただ自由な左手で、右手の二の腕を握りしめ、あの日誰にも届かなかった助けを求めていた。
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