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25《祐樹side》
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「おい、お前大丈夫か?」
こいつは、突然ガタガタ震え出し、俺の声も聞こえていないようだった。
俺は衝動的に、身体をぐいと俺の胸に引き寄せた。
その途端、さっきよりも抵抗が増したが、俺は腕の中で暴れているこいつの頭を撫でながら、背中を一定のリズムで叩く。
「…大丈夫だ、何もしないから安心しろ。」
しかし、その間にも、こいつから溢れ出てくる甘い香りはとどまるところを知らない。
その匂いに頭を支配され、何かに怯え、ガタガタと体を震わせるこいつをどうにかしてしまいたくなる。
「ーーくそっ、」
ドン!
俺は自分の拳で壁を殴り、痛みで自分を抑え込む。
「!、わるい、怖がらせたな…ごめんな、」
腕の中のこいつがその音に肩をビクリと震わせ、やだ、やだと声に出して俺を怖がる。
俺は大丈夫だと安心させるように身体を抱きしめ体温を伝える。
…少し身体の震えが収まり、こいつは若干落ち着いたみたいで、
「は、なし、て、ぁ、め、いわく、かけて、ごめ、」
俺のTシャツをくしゃくしゃに握りしめながら、こいつは途切れ途切れにこんなことを言った。
こんな状態でお前のこと見放せるわけないだろと思い、俺はまた1つ腕に力を込める。
「は、ぁ…く、すり、」
「薬?お前今薬持ってんのか?」
きっと発情期のような状態になっているんであろうこいつに、早めに薬を飲ませたほうがいいと考えていた俺はその言葉に問いかける。
「か、かばんに、ぃ、いれてた、んだけ、ど、」
「かばんって黒い手さげかばんか?」
「そ、ぅだ、けど、なん、で、」
「ちょっと我慢しろ。」
そう言って俺はこいつをお姫様抱っこしてスタジオに運ぶ。
「ぅあ!、ん、はぁ、ん、ぅ、ひぁ、あ、あ、」
その間にもこいつは抱っこの振動で自分の服や俺の体が擦れるのか、無防備な声を出す。
俺はそれになるべく集中しないように道を急ぐ。
「勝手にかばんあさるぞ。」
とりあえずこいつをスタジオの壁に寄りかからせ、かばんの中を見る。
すぐに、薬らしきものが入ったケースが見つかったので、水と一緒に手渡した。
ゴトン、
「ぁ、ごめ、」
手にちからが入っていないのか、ペットボトルを掴めていなかったので、俺はこいつの口に薬を入れて、自分の口に水を含む。
「ふぁ、に…ん!」
口移しで水を飲ませて、薬を飲み込ませる。
ただそれだけのつもりだったのが、口の端から溢れる水が、上気した頬が、あまりにも煽情的で俺はそのままこいつの唇を貪るように奪った。
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