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「駄目だよ、陸さん」
藤原拓海は陸から酒を奪い、ニヤニヤ楽しそうに遊んでいる。
佐藤春樹は監督と話が盛り上がっているし、あとは七瀬美香が一方的に相沢明弘に話しかけているだけの会話…いや、もうそれは会話ではないだろう。
自分はお酒を飲むわけではなく、人とも話す気もなく、どうしたって1人にはなってしまう。
食欲もあんまりないし。とりあえずお茶を飲んでいると七瀬美香が話しかけてきた。
「秋原さん、秋原くんって呼んでも良いかな?❤︎」
「あ、…はい、どうぞ。」
「ありがとう❤︎ 秋原くんは私のことをなんて呼んでくれる?❤︎」
「じゃあ七瀬さんでも良いですか?」
「もちろん❤︎ じゃあ相沢さんのことは?」
「えっと… なんて呼べば良いんでしょうね。」
「てか2人って話さないよね〜 仲良くしなよ❤︎」
「「…」」
余計なことを言わないで…と思いながら三人の間に長い沈黙が続いたと思ったら七瀬さんがまた一方的に話す。
「ていうか私料理を自炊するんだけど、でも毎日は大変じゃん❤︎ そうそう秋原くんは毎日ご飯外?自炊?それとも誰かが…「自炊です」
「えー毎日?❤︎」
「まあ」
「そっかーなんか納得❤︎ 器用そうだよねなんか❤︎」
「あっじゃあ相沢さんは?」
「自分で作ります。」
「うっそー2人とも自炊なんだ!できる男って本当になんでも出来るねー❤︎」
「じゃあ何料理?」
「和食」
「洋食」
「あっなんか当たってたー❤︎ 相沢さんが洋食で、秋原くんは和食❤︎」
洋食を作れるのはすごくうらやましい。
いやいや。俺は和食。和食…
「いいなあー❤︎ じゃあ今度食べさせてくれる?」
相沢明弘が頷いたのを確認して七瀬美香は嬉しそうにはしゃいだ。
まあ俺は和食だ。
「椿さんはなんの和食の料理が得意なんですかー?❤︎」
「えっと… ほとんどですかね。和食自体、作るのが楽しいので。」
「なんかいいね!得意分野の料理があって❤︎ 私はそういう風に一つのこれっていう料理がないから❤︎」
「でもいろんな料理ができるのは羨ましいです。」
本当に椿はそう思った。
「ありがとう、秋原くん❤︎」
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