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頭を撫でられてびっくりしたけど嬉しかった。
とりあえずいちごの絆創膏をたくさん渡す。
そして手にも貼ろうとするが傷口とのサイズが合わない。
どうしよう。
「相沢さん、明日包帯持ってくるんで一応このいちごは持っていてください。」
「…はい。ありがとうございます。」
今なら好きと言えるだろうかと椿は問う。
それでもいやダメだと自分に言い聞かせる。
自分の心とは反対に鼓動と体だけは正直だ。
なぜか受け入れてしまう。
椿は急にさっきのことをフラッシュバックしてしまった。
あんなふうに求めて、乱れてしまった…
顔が茹でられるように熱い。
「?どうしたんです…っ…」
相沢明弘もやっと理解をしたのか片手で顔を隠す。
目がそらされて二人とも無言だ。
椿はそのまましゃがんで恥ずかしさに耐えている。
「あの椿さん、一つ言いますけど今日のは迷惑だなんて一切思っていませんから…」
そう言われ椿は顔を相沢明弘に向ける。
あっ明弘さんもそんな顔するんだ…
もしもそばに居られたのなら他の顔もそんな顔をさせられるのだろうか…
もしかしたら好きな人にはもっと自分の知らない顔を見せるのではないかと思うと鼻がツーンとする感覚があって胸がモヤモヤする。
「俺、初めてなんです。
人とその…演技以外…深いキスをしたり、ギュッとしたり、さっきみたいにふれるのも…」
気持ちよかったのも…
それは相沢さんだから…
「っ、… 初めて?」
「はい。」
「隼人とはしないんですか?」
「あっ…!…してないです…」
そういえば付き合っている設定になっていたと思い出す。
「…マジですか…」
「はいマジです。」
「俺が初めてをとってしまってすみませ「良かったです。相沢さんで。」
謝られるのを否定するかのように椿は言った。
結構恥ずかしいことを言っているが椿にはまったく自覚がない。
「隼人に怒られますよ。」
「大丈夫です。俺たち…本当は
付き合ってないんです。」
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