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「ねえ椿はなんでずっと来ないの?ねえ要なんか知ってる?」
「まあ僕が予測するなら躾されてるんじゃない。」
「もうそんなの躾とかそんなんじゃなくてもうひどすぎると思うよ。」
陸は焦っているのか座ったままではいられず携帯で椿の番号を見ている。
いまかけてもまだなのはわかっているから歩き回る。
そうしたらいきなり拓海から電話がかかってきた。
ピリリリッ
ボタンを押して電話に出る。
『陸?今日は秋原さん仕事休んだんだって?でどこかに行くんでしょ。どれでなんか寂しくなってさぁ。あっいま何してるか知りたい?大丈夫。俺は陸一筋だから。今は七瀬美香とマネージャーの佐藤と相沢と飲んでる。ってなんで無言なの?もしかしてびっくりして嬉し…「ふ…うぇ…ヒクッ…うぁーん。た、だくみ〜うっ」
陸は拓海声を聞いた瞬間安心して泣き出した。
『陸!!?』
電話の向こうでガチャンと音がした。
拓海が動揺しているのがわかる。
『何かされた?嫌なこと?悪いこと?どうしたの?』
拓海が早口でいうけど陸はただなく。
「あーもう変わって。」と要が携帯を取って代わる。
「拓海さん、俺です要です。」
『はっ!?』
「俺は何もしてないですからね。」
『そうか。じゃあ陸が泣いている原因はなんだ?』
そう聞かれて要は陸と椿が本家に来ていること、
陸が椿が可哀想で泣いていること、躾とかいって椿にひどいことしていて悔しくて泣いていることを話す。
「陸は拓海さんの声を聞いて安心したんですよ。でも大丈夫です。陸は何にも危害加えてられないから。」
『…』
拓海は黙る。
「どうしたんですか?」
『陸はってことは…「椿は椿なので心配しなくてもいいですよ。じゃあ。」
と言って落ち着いた陸に渡す。
「拓海っごめん。はぁー落ち着いた。とりあえずまたここで泣くのは嫌だから明日かまあ今度話すね。」
『…わかった。じゃあ』
ピッ
電話を切って陸はやっと座った。
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陸に電話をかけたら急に泣かれてびっくりしたから俺らしくなく動揺してしまった。
事情を秋原要から聞いてすこしは安心したが、秋原椿の方が心配になった。
でもここで明弘に言ったってどうにもならないことはわかっている。だから口を閉す。
みんなの視線が痛いが動揺を隠しつつ、話に戻る。
「ていうかなんの電話だったんですかー❤︎結構焦ってましたよね❤︎」
こんな時に限って七瀬が聞いてくる。
「いえ、大したことはないんです。ただちょっとね…」
「大したことない…か…」
相沢は勘が鋭いからひやっとする。
もしかしたらバレているかもしれないけど誤魔化し通す。
「ま、それより酒もう一本開けましょう。」
「オッケーです❤︎」
「美香、あんまり飲むなよ。仕事に支障が出ない程度にね。」とそのマネージャーが注意する。
藤原は陸のことと秋原さんのことを結構心配していた。
なぜなら陸からさらっと聞いたことがあるから、陸の大切な人であることはよくわかっている。
それに陸を生かしてくれた恩人でもある。
秋原椿がいなかったら陸とは決して出会えなかった。
「…さん、藤原さん、聞いていますか?❤︎」
「えっあっすみません。ちょっとぼーっとしてた。…」
「…やっぱりさっきの電話で何かあったんですか?❤︎」
「うん、俺の大切な人がね…ちょっと。」
「もしかして香川陸…さんですか?❤︎」
「…」七瀬美香に当てられて驚くがすぐに返事をする。「うん。」
みんな藤原の様子から空気を読んだのか今日はもう飲むのはやめにしてみんなで飲み会は終わった。
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