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椿は未だに目が覚めないまま3日目がたっていた。
「失礼します。」
相沢明弘は今日も部屋に入って椿の見舞いに来る。
陸と拓海は昨日来たので今日は来れない。
「相沢!」
春日とも親しくなり、今では気軽に話せる。
「春日、おはよう。」
「うわー律儀!…おはよう!」
普段言い慣れていないからなのか照れながら春日が言う。
「相沢、ちょっと真剣な話になるんだけど、椿、ちゃんと食事を取らないといけないんだよね。やっぱり点滴するのはさぁ痛いから…
だ、か、ら、相沢の力で起きることを俺は信じている!と言うわけでよろしく。じゃね〜」
と言って春日はチャラさをいつもの数倍発揮して出て行った。
「…はぁ。まあ秋原さんのそばに居られるならいいですよ。」
そう言って相沢は椿のそばに行く。
椿の様子はだいぶ良くなってスヤスヤと寝ている。
そんな椿の寝顔を可愛いと思いながら軽く微笑む。
手にそっと触れたら少しだけ握り返してきた。
無意識なのだろうけど椿が指を絡めてきて恋人つなぎになる。
相沢はそれを否定するわけでもなく椿が起きるまで手を繋いだまま片手で本を読んだ。
手を離さずにいるのはこうしていると椿が安心した顔をして落ち着いた様子で眠るからだ。
「秋原さん…無防備にそんな安心した顔見せないでくださいよ。」
とちょっと笑いながら言う。
「…ん…あ、…いざわさ…、…」
椿が起きたのかと思ったら夢の中なのか椿は寝言で相沢の名前を言う。
「…」
もう何も言えずただ苦笑いを浮かべる。
そっと寝ている椿に近づいて口に優しいキスをした。
「椿さん…」
そう名前を呼んでみたら椿が「ん…」と言って目をゆっくりと開ける。
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