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次の日、椿は春日にどうしてもとお願いして数日後に退院するはずが今日、退院すると言って聞かない。
「椿、あのね。無理しないでせめて明日…「嫌だ。春日が許可しないなら俺は黙って逃げ出すから。」
「いやそれ俺にバラしちゃダメじゃない?俺に言ったら全力で阻止しちゃうけど。」
「あっ…」
「はぁ…じゃあ誰か迎えに来てもらえ。そうじゃないと俺の気が済まないよ。医者なのに心配しすぎて胃が痛くなる…うっ…って言うのは嘘で、それほど俺が心配してるってこと。」
「…でも今日は陸は…、で来れない。」
「何で来れない?」
「で、デートで…」
「…あっそ。じゃあ無理だな。明日にしとけ。」
「…」
「そんなに暗くなるな…俺が悪いみたい。」
「…じゃあ外行って来る。」
「どこ行くの?」
「病院の屋上。」
「わかった。」
椿はゆっくり歩きながら屋上に来るとそこには綺麗な雲一つない空が広がっていた。
しばらく黙って空を見つめていると「やっほー。ここにお前がいるって春日さんから聞いた。」
光岡隼人が来て椿の横に立つ。
「光岡…さん。」
「光岡さん?なんやそれ。」
「こっちの方が呼びやすいので。」
「そっか。別にええよ!そういえばさ、明弘はもう俺たちが付き合っていた嘘はもうばれてるんやっけ?」
「…はい。嘘を付き続けるのが辛くなった…んです。」
「そうか。椿らしいな。まあ俺としては残念だけど。」
「…、」
「そんなことより、もう大丈夫か?多分知らないと思うんやけど要がお前のこと心配して…と言うか結構気にしていた。」
「えっ…要が…」
「結構責任感感じていたり?椿がここまで酷い目に会うとは思っていなかったって。でも自分には関係ないって。まあそう言ってた割には焦っとったけどな。」
「そっか…。ありがとう。」
椿は要が意外にも自分のことを気にしてくれていたことに少し気持ちが緩む。
「いや。それよりさ、今だけ一回俺のこと隼人って呼んで欲しいんやけど。」
そう言うのなら呼んでみていいけど思って名前を言葉にする。
「?…は、や…と…さん?」
「はぁー満足。てか思ったより結構くるやん…」
「くる?」
「いや、なんでもない。」
そう行った光岡は少し照れているように椿には見えた。
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