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後日、椿はあちこちに流れている自分と光岡の写真を見て固まっていた。
昨日、光岡隼人と椿は人に囲まれそしてそこから逃げた時に光岡が言っていた通り、どうやら写真を撮られたらしい。
「…」
椿は言葉を失う。
大々的に光岡と椿の写真が…
椿が光岡に横抱きにされている写真が噂になっている。
でもそれは批判などではなく、なぜか女子にきゃーと嬉しそうに騒がれているのが不思議でしょうがない。
色々ネットなど雑誌などを見てみる限り、悪い感じではなくむしろ結構な数の女性が喜んでいるようなコメントなどがある。
どうしよう…
別にへんなああいう恋愛騒動とかではなく、雑誌などの内容では椿の体調が悪く、光岡が歩けない椿のために運んだ。
…という内容だからまだましな方だが。
陸から電話が来る。
急にかかって来た電話に椿はボタンを押して出る。
「はい、…陸…『あはははっ!』
急に陸の笑い声が耳に響いて携帯を遠ざける。
『あははっ…ありえないっ…おおごとになってるし、女子たちが騒いでるし。注目の的だね!ふふっあはははっ!」
「…」
これ以上話していても陸の笑い声しか聞こえないことがわかってるから椿は電話を切った。
ピッ
「…そんなに笑うこと?…」
そしたらまた電話がかかって来て今度は光岡からだった。
「…はい、」
『椿…やっぱり撮られとったな…」
「…は、でも悪い内容ではないですし…、そんな気にすることはないですよ。」
『せやな。まあ、俺としては自慢になるからええけど。』
「自慢?」
『そうそう、てかお前の写真の写りは綺麗だし。俺、記念にとっておくわ。』
「今すぐ消して。って言ってもダメそうですね…」
『ああ、ってうわもうこんな時間、今から収録や…もう電話切らなきゃ。』
「はい、じゃあまた…」
『ああ、じゃあな。』
電話を切った後椿は一つ心の中でモヤモヤしていた。
それは相沢明弘のことだ。
なんとなくこういう光岡と一緒に写っている写真を彼に見られるのは気が引けて無理なのに見ないでほしかった。
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