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-91- 要の告白
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「だから椿じゃなくて俺を好きになってくれませんか?」
「っ…」
「僕は本気です。明弘さんが好きなんです。」
「まって要さ…「拓海さん、これはプライベートなことなので明弘さんと僕の問題です。だから何も言わないでください。」
そう言われてしまえば拓海は黙るしかない。
「…要さん、本気なんですよね…」
相沢がまっすぐ要の目を見て聞く。
「はい、そうやってまっすぐちゃんと僕の目を見てくれるところも大好きです。」
「…」
「本当は今まで辛かった。明弘さんが椿に触るたび嫌だった。双子なら尚更嫌。だって似ているのに同じようで同じじゃない。それが辛かった。」
要は椿が光岡を好きだという嘘を明弘についたことに罪悪感を抱きながらも気にせず明弘に告白する。
「椿は光岡さんが好きだから僕にしてください。明弘さん…」
「…それは、「無理なんて言わないで一回僕と付き合ってください。別に何かするわけじゃない。
触れなくてもいい。
俺は好きになってもらうように努力します。
ただ、ただ一緒にいるだけでいいから。」
「…」
「…僕のことまだそんなに知らないのに告白を断られるのは嫌…だって本気で好きなのに…」
「…確かに…要さんのことはまだそんなに知りません。でも…「と、とりあえず付き合うってことで。断るのは僕が許さないから!じゃあまた明日。」
そう言って要は走って一瞬で見えなくなってしまった。
「あ、あははは…明弘は…モ、モテるね。」
拓海が苦笑いする。
「…確かにまだそんなに知らないけど…でも俺が好きなのは…はぁ。自分が最低でイライラする。」
「いや、明弘は最低なんかじゃないよ。だってお前はちゃんと要さんに向き合っている。いつも人の目をまっすぐ見てちゃんと向き合っているよ。」
「向き合っている?」
「そうだよ、明弘は返事をちゃんときちんと返すし、丁寧だし、律儀だし、ちゃんと物事をはっきりさせることができる。そういえば、秋原さんもそうだよな。すごいまっすぐだ。」
内心、拓海明弘と椿はお似合いだというように微笑みながら話す。
「まあ、しばらく要さんのいう通り何も知らないまま告白を断るのも酷いだろうから頑張れよ。あとは俺は何も言うことはない。ていうか言えねえな。お前の恋愛のことは。
まあ、あとはマネージャーとしてなんでも頼ってよ。」
笑いながら拓海が冗談っぽく言う。
「はぁ。俺の恋愛って…そもそもそういうのにはもともと興味とか「なかったねー。でも今はある。好きな人がいる。それだけで全ての原動力になるときだってある。
たとえ何かを捨ててでも守りたいと思えるくらい。
俺はそうだね〜。陸が大好きだから。
だから明弘頑張れよ。じゃあな。」
「ああ。」
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