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襲撃⑥
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ーーードォォォォンッ!!!
ーーゴォォォッーーパチパチーーー
ふと、いつの間にか開いていた窓の外から、何かが壊れたような轟音が聞こえてきた。その直後には、何かが燃えるような音も聞こえてくる。
此処にはいない想太の事を思い出し、不安になった僕は慌てて窓の外を見ようとした。しかし、思うように体が動かせない。
「せっかく再会できたっていうのに、残念だな・・・時間切れだ・・・マコト!!」
まるで、火の音が合図だとでも言うように謎の男は懐から剣を取りだし、誠へと降り下ろそうとしてきた。
状況を飲み込めずに訳が分からない僕だったが、誠に危機が迫っているという事は理解できる。
「誠・・・危ない!!」
「・・・優太っ!?」
坂本先生から貰ったチコリの実のせいで、体が思うように動かせない僕だったが、何とか力を振り絞り、両手を伸ばして誠の前に行き、庇おうとする。
「・・・くそっ!!」
エルフの男は、まさか僕が誠を庇えると思わなかったのか、動揺した様子で言い放つと、何故か剣を僕の体から逸らそうとしてきた。
「ちっ・・・失敗した。恋人くん、余計な事するなよ・・・」
「・・・うっ・・・ううっ・・・」
顔をしかめながら、文句ありげにエルフの男は僕へと言ってくる。僕は片手を負傷してしまい、ポタポタと血が流れる左手を押さえながら、苦しげに呻く。
すると、誠が心配そうな表情を浮かべながら、僕を抱き締めてくれた。
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