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互いに譲らず沈黙が続いたが、コンコンと扉がノックされたことで一旦その緊張が解けた。
「お話中失礼致します。アルベール様、シャーロット家のご令嬢がお見えになりました。どうされますか?」
「ちっ。こんなときに…。今行く」
大事な話をしているときにさらに面倒なのが来たと、アルベールは舌打ちをしてソファを立った。
「クライトマン、悪いが少し席を外す。奴隷と遊ぶなり好きにしていいが、部屋からは絶対に出るな。」
「はいは〜い!ミリィちゃんここに連れて来てもいいよ〜」
「遠慮する。」
アルベールは少し早足気味に部屋を後にした。
ミリィ=シャーロット。
ここ数年の間、ものすごい勢いで国を拡大している成り上がり国家の令嬢だ。
愛らしく、それでいて妖艶な容姿で世界中の男を虜にするような女。
そしてそんな彼女は国の拡大を始めたここ数年、アルベールの婚約者と名乗り、最近ではもう有名な話である。
もちろんアルベールは婚約する気など更々ないが、敵に回すと厄介だと曖昧な関係を続けているのだ。
アルベールを見送って、エルヴィドは笑顔で立ち上がった。
リリーにここで待つよう言いつけ、軽やかな足取りで部屋を出て廊下を進む。
「シエル=ランベリク、何処にいるのかなぁ〜」
どうせアルベールのことだから大切に大切に奥の部屋へ隠しているのだろうと、同盟の関係で訪問する度にトイレと偽って城の内部を見回っていたエルヴィドは、簡単に城の奥の方へ足を進めた。
そしてこの辺だろうと、ガチャガチャとドアノブを回し、一つ一つの部屋を確認して回っていた。
「んっ………、ぁ、アル様……っ??」
「ビンゴ」
そしてとうとうシエルの眠る部屋を見つけ、ニヤリと黒い笑みを浮かべ中へ足を踏み入れた。
エルヴィドの前には、脳裏に焼きつくような妖艶さを放つシエルの裸体が惜しげも無く晒され、エルヴィドはゴクリと生唾を飲み込んだ。
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