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「ん…………」
自慰に耽っている間にいつの間にか寝落ちてしまっていたシエルは、もぞもぞと布団から顔を出した。
外は暗い闇に包まれており、この空間で唯一光を放つ、窓から見える月明かりに目を見やった。
ベッドサイドテーブルには、お盆にシチューやパンが置いてあり、僅かに湯気も立っていることから、運ばれてそこまで時間が経っていないことがわかる。
多少の気怠さを感じるものの、シエルのお腹はギュルギュルと鳴って空腹を伝えていたために、シエルは上肢を起き上がらせてシチューに手を伸ばした。
「あっ……!」
長い期間の監禁と寝起きのせいか、シエルは手に力が入らずにシチューの入った器をひっくり返してしまった。
熱々ではないものの、生暖かいシチューがシエルの下肢とシーツにかかり、シエルは気持ち悪さを感じて眉を下げた。
シエルはシチューをそのままにしてパンに手を伸ばしたが、パンも少し冷えて固くなっていて食べにくさを感じたために皿に戻し、自身の下肢を見下げた。
このままではアルベールに怒られてしまうのではないか。
それとも呆れられる?
どっちにしろいい反応をされないのは明白で、シエルはどうすればいいのかもわからずに、飛び散ったシチューを指に取って舐めた。
丁度その時、部屋の扉が開いて奴隷である女が入って来た。
「シエル様…、どうされたのですか?」
「ん……と……、シチュ……こぼしちゃ…て……」
「すぐにお拭きしたいのですが、私アルベール様の命令がないと何も出来ないので……。すぐにお聞きしますね」
「あ……、や!!」
『やだ』と言う前に奴隷は部屋を出て行ってしまい、シエルはアルベールが来て怒られてしまったらどうしようと頭を抱えた。
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