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一件落着
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「小日向知ってる?ふじょし」
「いや…」
「腐女子ってのは、男同士の恋愛とか好きな女の人の事を言うのよ。ちなみに男同士の事をボーイズラブ、略してBLね。まさにあんたらがそのBLってやつね」
「へー…」
そんなものがあるなんて知らなかった、てか男同士が好きって…気持ち悪いとは思わないんだ…。
「まぁ…さっき風当たりが強いとは言ったけど、あたしみたいに理解がある人もいるってことは覚えときなさい」
ぽんぽんと俺の頭を撫でて微笑む姉貴に、なんだか泣きそうになった。
「ありがと…」
「それでさーあたし漫画描いてんのよ」
「まじで?すげぇな」
「やっぱ男同士の絡み描くのって大変なのよねー」
姉貴は爽やかな笑顔を浮かべていた。
あ、分かんないけどこの流れは何かまずい気がする。
「そこでさ、二人ともモデルになってくんない?別に裸で抱き合えとか言わないから!」
「はぁ?!なんでそんなっ」
「何?なんか文句あんの?あんた見られたのがあたしじゃなかったら今頃修羅場だったと思うけど??それに親には黙ってあげるんだからありがたく思いなさいよ!」
「いだだだ!!!はいすみませんそうですよね!てかまじで痛いです姉上!!」
グリグリと頭を押されて痛がってる俺を見かねたのか小日向が間に入ってきた。
「あの、俺はそれで大丈夫なんで」
「え、いいのお前…」
「ほーら、涼ってばほんっといい子ね~!じゃ交渉成立ね」
姉貴は満足げにそう言うとドアの前まで歩いていきピタリと足を止めこっちに振り向いた。
「こんなバカでもあたしの大事な弟なの。もし涼が圭太の事泣かせるようなことあったら、許さないから」
「…俺にとっても大事な存在です。何があっても守ってみせます」
「ふふっ、邪魔して悪かったわね、ごゆっくり~」
去り際にウインクをして姉貴は部屋から出ていった。
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