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小日向
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「ん、ふっ…はっァ…」
くちゅくちゅと舌と舌が絡み合う音が寝室に響く。
俺の服を掴みながら俺の舌の動きに合わせようと必死に舌を絡ませてくるのが可愛い。
「柏木…好きか?キス」
「…好きじゃ、ない」
俺の下にいる柏木はとろんとした表情でそう言って目を逸らした。
そんな顔で言われても説得力ねぇよ。
翌日、朝飯もごちそうになってそれから柏木の家を後にした。
近くのショッピングモールの中をぶらぶらしたり街中を歩いたりした頃には昼になっていた。
昼飯は俺が作るということになり、俺の部屋にやってきた柏木をギュッと抱きしめた。
そういえばお預けくらってたな…。
そう思った途端、無性に柏木に触りたくなった。
「な、なぁ…」
「なんだ?」
「いやその、ま、まだ昼だし…」
「カーテンも閉めてるし電気も消してるからそんな気にしなくても平気だろ」
本当は電気はつけておきたかったが柏木が嫌だと言うから渋々消すことにした。
「あーあれだ!まだ飯食ってないし!」
「……そんなにしたくないか」
「ちっ違う!」
慌てて否定してから恥ずかしそうに顔を逸らす柏木が可愛くてつい口端があがった。
「じゃあなんで?」
柏木の頬に触れれば小さく身体が反応して大きな瞳がこっちを向いた。
「恥ずかしい…し、その…」
大体そうだろうとは思っていたけれど、他にも何かあるのかと俺は言葉の続きを待った。
「き、きもち、いーから…その、頭ん中いっぱいになって…や、やばいんだよ…」
腕で顔を隠しながら頬に触れている俺の手をギュッと掴み小さい声で途切れ途切れに話す柏木に、きゅぅっと胸が締めつけられる感覚がした。
ほんとにこいつは…無自覚だからタチが悪い。
「かわいい…ほんと」
お前のそういうとこ好きだ。
…けどそういう自覚がない所が、たまに怖くなる。
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