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4-4 予想外
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「抑制剤、は・・・ココに、ナイ」
待機していた部屋に、ケースごと、置いてきた・・・ハズ。
なんとか答えるけど。
頭の中は、既に別のことでいっぱいいっぱいになっていた。
目の前の菊川から、目が離せない。
荒い呼吸を繰り返す菊川の額からは、汗が滲み。
苦しげに眉根を寄せる表情は、辛そうで。
・・・本来なら、心配しなくちゃいけないのに。
今の俺には、菊川が艶めいて見える。
その汗を舐め取りたくて、喉が鳴る。
口許を覆う腕で、抱き締められたい。
俺の発情フェロモンに、もっと酔わせてしまいたい。
固く閉じた瞳に、俺を映して。
「菊川、くる、しぃ」
息も絶え絶えに呟いて。
その瞳、注意をこちらに誘い込む。
自分のフェロモンに呑み込まれ。
身体も意識も、トロトロに甘く溶けていく。
目の前のα、菊川に、内側から掻き回されたい。
「だ、大丈夫か?」
くぐもった声じゃ、嫌だ。
手を伸ばせば届くのに、なんで来てくれない?
離れた場所から心配しないで。
もっと近くで、隙間ないくらいに身を寄せて。
その腕で、俺を抱き締めろ。
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