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5-13 都市伝説 side 倭人
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「バカっ、お前試されてるんだよっ」
桜宮の機転が僅かでも遅れていたら、俺のフェロモンは姉貴を威圧して握り潰していた。
強引に両頬を鷲掴みされ、ゴンッと額をぶつけられて顔をしかめる。
その音と衝撃、それにキュッと眉を寄せて睨む可愛い桜宮の顔がすぐ近くにあって、ストンと身体から力が抜ける。
姉貴の身体を飲み込みとぐろを巻いていた俺のフェロモンも四散していた。
「俺のバカ息子、上手く操縦してくれそうで助かるわ」
父さんの安堵した様子に試されていたことを実感。
よく見ると、俺のフェロモンが散った内側。
姉貴の身体を守る母さんのフェロモンが見えた。
姉貴は、仕方ない子ねと肩を竦めて笑っている。
影響は受けてないみたいだ。
傷つけなくて、良かった。
ありがとうと桜宮に密かに礼を告げると、しっかりしろと囁かれコクンと頷く。
情けなくて、本当にごめん。
「倭人の強さ、不安定さはこれで確定したな。
桜宮さんには悪いけど、もうしばらくこの馬鹿息子から離れないでやってくれ」
「御姉様相手に本気で攻撃なんて、倭人のお馬鹿さんにも困ったものね。
コントロールに慣れるまで、奏ちゃんさわり放題で試させて貰うわよ」
姉貴の指が、桜宮の乱れたバスローブを捲ろうとするので強めに手で弾く。
だから、なんで、奏ちゃん呼びなんだよっ、
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