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5-23 都市伝説 side 倭人
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「病院に着くまで肩貸すから寝て。
それぐらいなら、もう発情しないから」
他のことが聞きたかったけど、やめておいた。
連日無理させたせいで、かなり疲れてる。
αの体力に無理矢理合わさせた自分のせいだ。
「ありがとう」
よっぽど眠かったらしい。
ふわりと桜宮の体臭が鼻孔をくすぐり、ぽふっと肩に体重がかかってきてすぐ寝息が聞こえてくる。
すやすや眠る桜宮。
長い睫毛まで栗毛色だったんだな。
あれだけ離れずにいたのに、桜宮の身体で触れてないところなんてないはずなのに知らないことはまだたくさんある。
指の隙間から落ちそうになっていたスマホを取り上げ、桜宮の脇に避けておいた。
規則正しい寝息を繰り返す桜宮は起きる気配がない。
無理させてばかりで本当にごめん。
菊川家掛かり付けの病院に着いても目を覚まさない桜宮を抱えて、いつも通される特別個室で点滴。
桜宮が起きたら教えてほしいと医師も去り、取り残された俺は椅子に腰掛けただ待つことしか出来ない。
簡単な触診や身体の状況から、疲労が溜まっているけど怪我や異常はないらしい。
Ωにしては身体も鍛えていると言われたけど、どの辺が?と首をかしげたくなる。
二の腕なんて掴んだ指が余るくらい細いし、柔らかい。
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