アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
幼馴染の思い
-
学校を出て、少し歩いたところに公園がある。
そこのベンチに座った。
空を仰げば、雲ひとつない綺麗な空だった。
空が綺麗とか、思ったことなかったかもしれない。
「弥月!」
「…玲…っ」
例の顔を見た瞬間、肩の力が抜けた気がした。
早すぎだろ、会社どこにあるのか知らないけど。
息を切らしてるのを見て、車で来たんじゃないのか?と疑問を持った。
「車じゃないの?」
「ここなら、走った方が早いから」
ふわっと玲の香りに包まれた。
「大丈夫か?」
ぎゅっと抱きしめられて、その背中を抱き返した。
「おしり…痛い」
「……こっち」
「へっ!?」
涙は出なかった。
安心しきって引っ込んだ。
思ったままの言葉を発したら、玲に抱きかかえられてしまう。
少し抵抗したあと、玲の顔を見てそれもやめる。
抱えられたまま、どこに向かってるのか町並みを見ていたら、知ってる風景に出る。
いや、これ近所の人に見られたらなんて言われるか…。
「玲、おろして!」
「だめ。恥ずかしいなら顔隠してて」
言われたままに顔を隠した。
恥ずかしい。
歩みが止まったから、そーっと顔から手を退けて見れば、玲の家だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
52 / 65