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玄関先で
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ぜぃぜぃ言ってる俺を見かねたのか家に招こうと軽くおれの手首をひっぱってドアの中に入る、と同時に叫んだ。
「っおま、・・・・ばか!!あぶねーだろうが!おまえんち前普通に!!車とか!通るだろ?あぶねーっつの!!なんで飛び出すの?ばかなの?」
「はっ?!なんでそんなキレてんの!ばかばか言いすぎだし、語彙力ねえな、おい。」
そういって俺の手首から手を離すその晴間の手を今度は俺が掴んでひっぱった。
うおっとかいって、よろけてこっちに倒れこんでくる体を抱き止めてぎゅうって包み込む。
「うっせー。ばかは、ばかだろ。 ・・・・・はー」
目の前の温もりにひどく安心した。
おまえ、あれがチャリじゃなくて車だったら、どうなってたか分かってんの。心配するこっちの身にもなれよ。頭いいやつって日常的にばかが多いと思うのは俺だけ?先に死んだりしたら呪ってやるから。俺の執着心なめんな。
「・・・いやちょっと!おい!……そんな怒らなくたって、子供じゃねえんだからさー・・」
「いいや、小学生脳だ。」
「あんだって?……てか、ちょい、近いっ!から。」
え。あ。ちか・・・!!!!なになになになになに?!晴間ったら・・なにしてんの、大胆・・じゃねえや。俺か。俺だな。
でも、なんだか俺の腕の中でもぞもぞ必死に距離をとろうとしてるのが面白くて、笑ってしまう。
しかもさっき全力疾走して、その後に叫んだからかな、なんだかごちゃごちゃ考えてたのがどっか吹っ飛んでいっちまったみたいだ。俺まじで体育会系じゃね?ひどく清々しい気分なんだ今。
頭の中、からっぽになった俺のなかに残ってるのは、単純に晴間への多大なる好意だけで。目の前のこいつが、
・・・ほんとに可愛い。ほんとに、好き だよ。
愛しい大好き食べたい触れていたい大事にしたい
もう、
はやく俺のものになってよ。
目の前の小動物を囲い込むように、もう一回、胸に寄せるように力を入れると少し離れかけていた距離はまたなくなって晴間の背中と俺の胸がぴったりと重なる。そのまま抱きしめていた腕を上に、滑らせる。腹から胸、首筋を撫でながら晴間の顎を捉えて。こっちを向かせるように腕を引いた。
見えた横顔は
戸惑ったような、困った顔をしていて。
「だ、から・・・ちか、いって・・・ぁ・・・んっ!」
すでに近い距離、吐息すら感じられるような距離に驚いたのかなんなのか、だんだん声が小さくなっていく晴間の文句。
それすら飲み込んで俺のものにしてしまいたくなって、唇に噛みついた。
「んん!・・・ちょ・・・まっ・・、・・はぁ、ん・・・・・ぅ・・」
抗議しようと開いた口に舌を滑り込ませると、苦しいのか、うっすら涙を浮かべた目で必死にこっちを睨んでくる。それに ふ、って笑ってさらに口づけを深くしてやった。
昼にしたときとはまた違う。反応が返ってくるのが嬉しくて、舌をつつくとびくってひっこむのがおもしろくて、もっともっとって晴間の舌を追いかけてたら、胸板をどんどん叩かれた。
なに、苦しいの?
口を離してやったら案の定深呼吸してる。キスへったくそ、息の仕方もしらねえのか。
頭の中パンクしそうな晴間を玄関に座らせて、真っ赤になっちゃった顔が見えるように髪をはらっておでこにキスをした。
・・・てか、ここ玄関じゃん。余裕ないなー。ははっ、でももうすぐ晴間を好きになって一年たとうとしてる。元々我慢強い方じゃない。もう限界だったんじゃないかな、よく待った俺にしては。偉い偉い。・・菩薩じゃねーんだよ、俺だって。それが昼の一件で爆発しちゃったのかなーまあ、ここまできたらどうにかするしかないね、開きなおってる気もするけど、
ようやく自分らしくなってきたような気もする。だから、・・・・・だから、
・・・・どうか、受け止めて。お願いだから。
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