アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
元々、別にクラスに友達が多い方でもなかった。
それでも一緒に弁当を食べたり移動教室へ向かうくらいの人はいたのだけど、前の1件で完全に孤立してしまった。
正直、安心してる。
今の俺じゃ、仲良くしてくれる友達にまで迷惑をかけそうだ。
「はぁ、……」
一度大きく息を吐く。
教室の一番後の角、掃除箱の前。
はしっこの席で小さくなってカバンを開く。
別に今更、寂しいなんて思わない。
どうせ今だけの友達だったし。
何でこんなことになったんだろう。
スーパーで買った半額引きのパンを二つ机の上に出してため息をつく。
スーパーで買い物をするのも一苦労だ。
誰かが周りにいるだけで息が出来なくなる。
「はーしろ、一人で食べんの?」
「へ、…っ……そう、だけど。」
「いつもの奴らは?あーあれな、金髪にびびって逃げたかー?ホント薄情な奴らだな。」
痛い、怖い、心臓がうるさい。
目の前に座ってニッと笑う森宮を見て泣き出しそうになる。
何故だろう。 この感情はなんだろう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
8 / 426