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次の授業は科学だから移動だ。
いつものメンバーと廊下へ出てふと思い出す。
「そーだ、羽白も誘ってくる。」
「はぁ?今日休みなんだろ。」
「…そうだった。」
居ないのが違和感で仕方ない。
最近ずっと一緒に居たからか。
話したいことは山積みなのに傍にいないのがもどかしい。
「俺ら自販機寄るから先行ってて。」
「んー、了解。」
一人真っ直ぐ化学室へ向かう。
…あぁ、そういやさっき言われてたのまだ調べてないな。
携帯を取り出し検索欄に打ち込む。
変な病気じゃなかったらまぁ、別にいいんだけど。
一番上に出てきた知恵袋のサイトを開く。
質問内容は"笑顔や話しているとドキドキする"みたいなのでピッタリだ。
回答を見た瞬間、スクロールしていた親指と歩いていた足が同時に止まる。
『それはきっと恋ですね。』
は…?
「俺が、羽白に…?」
そんな。
そもそも、俺もアイツも男で。
でもおかしい。
ふと頭に羽白の顔が浮かぶ度、声を思い出す度。
胸が苦しくて何も考えられなくなる。
森宮 夏希 17歳。
初めて 恋をした…?
「訳、ないよなぁ。なんだこれ…全然参考にならないじゃん。」
ため息をつきサイトを閉じる。
そもそもネットなんて信用ならないしな。
早足で化学室へ向かいながらそう自分へ言い聞かせた。
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