アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6
-
帰り、今日もスーパーの惣菜コーナーで考え込む。
オムライスもからあげも好きなら舌は子供っぽいのか…?
子供の好きな食べ物…子供の好きな食べ物…?
いつも通りインターホンを鳴らすと少しだけ扉が開いて羽白に出迎えられる。
少しずつ傷も治ってきてるみたい。
「ありがと、森宮。」
「どーいたしまして。これレシート置いとく。」
「ん。本当に…助かる。」
「いいっていいって。その顔で出たら何言われるかわかんないしさぁ。それにこーやって人の買い物するの嫌いじゃないし。」
羽白が嬉しそうき笑うのを見るのが楽しみで、買い物なんてまったく苦じゃない。
でもいつか。
2人で買いに行けたらもっと楽しいのかもしれない。
「今日は何…?」
「あぁ、羽白何好きかなーって考えててさぁ。今日はハンバーグ。好き?」
「懐かしい。…昔、親が作ってくれた。好きだった。」
「そっか、ならよかった。また嫌いなもんとか教えてよ。それは避けて買ってくるからさぁ。」
「嫌いなの…辛いのは得意じゃないけどそれ以外なら。」
「へぇ、健康だ。」
電子レンジにハンバーグを入れながら感心する。
俺は好き嫌いが多くてよく怒られるし…子供舌なのは俺の方かもな。
「はい、召し上がれ。」
「頂きます。」
ホカホカの白米とハンバーグ。
熱いのか羽白の頬が赤く染まる。
それがなんとなく、少し色っぽくて。
「ん、っ…美味しい。ソース甘い。」
「好きだったー?和風と悩んだんだけどさ、こっちにしてよかった。」
「こっちのが好きかも。甘いのとか、トマトソースとか好きだから。」
「へぇ。それじゃ明日はパスタとか買ってこよっか。それなら茹でたての食べられるしさぁ。」
「食べたい…!」
ぱっと羽白の顔が上がって目が輝く。
パスタ好きなの、…かな?
いつもはぼーっとして抜けてるのにこんな時はたまに子供っぽい。
素のままって感じがして微笑ましくなる。
「俺、茹でたことないんだけどね。」
「…適当にやればいけそう。」
「鍋焦がさないようにしないと。」
二人して顔を合わせて笑う。
あぁ、幸せだ。
当たり前で なんとなくの。
これが俺の 幸せなんだな。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
46 / 426