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グラグラと周りの世界が歪んでいく。
テストが終わって 帰ってきて。
それから二人して倒れるようにして…それから?
あぁ、ここは夢の中だ。
それなら目を閉じて覚めるのを待つだけ。
遠くで カチャン と何かが落ちる音がした。
「ん…っ、…」
「あ。羽白起きた?おはよ。やっぱオール開けはしんどいな。」
「…今、何時?」
「珍しく寝起きマシだな。今、8時過ぎ。ご飯食べる?先にシャワー浴びる?」
「8時…?」
頭の中が真っ白になる。
森宮の言葉が信じられなくて家中の時計を確認するけど、全部揃って8:07を指している。
ダメだ、殺される。
寝ぼけている暇なんてない。
「…羽白?なに、どこ行くのさ…!」
「ごめん、散歩。すぐ帰るから。」
「え、散歩って…一人じゃ危ないって、ちょっと…!!」
「ごめん。…大丈夫だから。」
俺の腕を掴む森宮に一度謝って手を振りほどく。
急がないと、危ないなんて言葉じゃ済まなくなるんだ。
大丈夫だから。
もう大丈夫だから、行かせて。
「ぁ、…」
座ったままの森宮を見ないようにして家を飛び出す。
ここから走ったら10分くらいで着くはず。
それでも20分近くの遅刻だ。
何をされるかわからない。
「ぁ、…そうだ。」
昨日送られてきたアドレスに慌ててメールを送る。
"今から行きます ごめんなさい"
走りながらだから上手く打てたかわからない。
今はそれどころじゃないから。
何をされるんだ、またボロボロになるんだ。
どうにか森宮にバレないように。
どうか
"お仕置きだよ"
どうか お願いします
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