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息切れが苦しい。
肺も足も痛くて立ち止まりそうになる。
なんとか無理やりに体を動かして公園に飛び込む。
周りを見ても誰もいない。
怒って帰った…?
キョロキョロと周りを見渡すけれど、そんなに大きくない公園の中にあの人の姿は見つからない。
「…は、っぁ……」
一度詰まった息を吐き出し落ち着ける。
…もう1回メールしてみよう。
そう思ってポケットに手を触れた時。
「ん"、ぅ…っ…!?」
「ここ外だよ。大きな声は危険だからね。」
「……ふ、っ…ぅ…」
誰かに後ろから口を押さえられ引きずられるように公衆トイレへと連れ込まれていく。
声からして…いや、誰なのかなんて声がなくてもすぐにわかる。
「大遅刻だね。悪い子にはお仕置きをしていいってお母さんとお父さんに教えてもらったんだよ。キミには罰が必要だね。」
「痛いのは、…嫌だ、…」
「え?どうして俺に口答えができるのかなぁ。イイコにしてないともーっとお仕置きが増えるのに。」
「…イイコ。」
「そうだよ。イイコにしてたら怖いことはすぐ終わるよ。バカはバカらしく従おうね。わかったら後ろを向いて壁に手をついてね。俺だってあんまり夜は長い時間出歩きたくないんだ。」
「ん、……」
イイコに。
イイコにしてたら大丈夫。
言われた通りに壁に手をつくと腰に手が触れる。
気持ち悪くて、怖くて体中が震える。
歯がガタガタと鳴って噛み締めても声が漏れてしまいそうだ。
「動いたらダメだよ。今からまたバカの所に帰るんだからね、あんまり動くと帰れない姿にしちゃうから。」
「ぃ、やだ…」
「それなら動くな、話すな、逆らうな。わかった?俺は聞き分けのイイコには優しいんだ。」
その言葉に俺はガクガクと何度も頷いた。
相手の顔は見えないけれど、何も言ってこないからきっと許してくれたはず。
壁についた腕に頭を乗せて唇を噛み締める。
俺、何してるんだろう。
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