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ヒンヤリとした空気が肌に触れる。
誰がいつくるかわからないような公園のトイレで、俺は人に犯されようとしている。
そろそろ諦めてしまった方が楽なのかもしれない。
「口抑えてね。お仕置きだからね。」
「…ん、……っ、ぅ"、っ、ぁ"あ"あ、!?」
「黙れって言ったよね。自分の手でも噛んで抑えて。」
久しぶりのその性行為は相変わらず快感の欠片もない。
そこら中血だらけなんじゃないか、ってくらいの痛みに声を抑えられるわけがない。
目をギュッと瞑り食いちぎれるくらいに腕に噛み付いて声を抑える。
嫌だ、死ぬ。
やめて、許して。
「切れて血が出たかな、少し楽になったね。」
「っ、……ん"、っぅ"……っ、!!!」
「偉いね。イイコだね。」
痛みで意識が朦朧としてくる。
もうドコが痛いのかすらあやふやになってきた。
ぼんやりとした中、「イイコだね」という言葉だけが聞こえてくる。
『イイコにしてたら帰ってくるからね』
あぁ このまま もっとイイコにしてたら。
「っ、…ぅ…ひ、…ぃ…っ、!」
「イイコイイコ。」
痛みすらもぼやけてしまった。
体が揺さぶられては、必死に声だけを消す。
これでイイコ?あの時も泣かずにずっとイイコで待っていたら。
「…んんっ、…羽白。」
「へ、………?」
「好きだよ。 羽白。」
「……ぁ、…俺、…」
もうやめて
これ以上 俺を引っ掻き回さないで
もう許して。
頭の中でいろんなことが浮かんでは消えていく。
『俺、羽白のことが好き。』
俺と森宮の好きは違うんだ。知ってる。
わかってるはずだから。
「羽白は?」
違う。
これは森宮じゃない。
「ゆ、るして……っ…」
「…ふふ。本当に面白いね。今日はこれで終わりにしてあげる。」
背中に強い衝撃を感じた。
あぁ、殴られたんだ。
また傷ができたかな。
ううん、そんな事どうだっていい。
もう帰れるんだ。
幸せ。幸せだ。
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