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レオは今日で13歳だ。
この前、
「誕生日は何が欲しい?」
なんて聞いてみた。
「お兄様とお散歩に行きたい!」
期待たっぷりの笑顔に満ちた顔。
散歩なんかでいいのか。
いつまでも可愛いやつだな、ほんと。
今はその散歩中。
手を繋いでゆっくり歩く。
途中、池の魚や、咲いている花に興味を示して、何分か見つめてからまた歩き出す。
あまり外に出ないレオにとっては珍しいものばかりなんだな、なんて考えて笑みが零れる。
途端、レオが「きゃっ」と悲鳴をあげた。
近くに傷だらけの男が倒れていた。
恐る恐る近寄ってみる。
見た目からすると、俺と同い年、くらい?
なんか珍しい洋服を着ている。
手を口の前に持っていくと、呼吸はしている。生きている。
「おっおにいさま…ねぇ、この人…」
と泣き出す。
「大丈夫だよ。ちゃんと生きてる。怪我してるだけ。大丈夫。」
って優しく言うと。
「本当に?」
目をうるうるさせて見上げてくるから、頭をくしゃくしゃした。
その後、男は城に運ばれ、手当てをされた。
目が覚めるまで近くにいろ、と父に命令され、レオと離れて1人椅子に座って見守る。
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