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文化祭 9
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桜side
蛍を連れて、人が少ないところまで歩いて行った。
雪は大勢の人がいる "家庭能力鑑定" に置いてきた…。
家庭能力鑑定を見た雪は僕の予想通り、
その場に "一時間ほど留まりたい" と目が言っていた。
僕は、特に心配していないが、蛍は心配なようだ。
それに、突然連れてきてしまったからか
体に余計な力が入ってしまっていて可哀想だ。
「あ、あのっ!…雪は?」
「大丈夫だよ。一時間くらいで戻ってくる」
「…そうですか……。今から何します?」
蛍からの質問に答えて、ドンドン先へと歩いて行く。
後ろからは、慌てて追いかけてくる足音が聞こえてくる。
いきなり止まった僕に、蛍がぶつかりそうになった…。
今から話す内容が、内容なだけに真剣な目付きになる。
余程冷たい目になってしまったようで蛍がビクついていた
「雪のことどう思う?」
「好きです。大切にしたいと思ってます」
「もし、雪が "人を殺した事" があっても?」
急にそんな事を言われたら、パニックになるだろう…。
それでも僕は、蛍の返事を聞かなければならない…。
YES以外の答えならば、雪から離れて貰わないといけないでないと、また雪が辛い目にあう……。
もう、あんな苦しそうな雪は見たくなかった…。
「はい」
「それ聞いてホッとした。雪のことよろしくね」
何時もよりも優しく笑って、握手を交わした。
雪もやっと幸せになれるかなと、僕は安心した…。
彼は、昔から運が悪いと言うか…、いい事があまり無い…これからは少しでも多くの幸せを感じて欲しかった。
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