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鬼ごっこ。8
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夏side
「ん〜?俺〜?俺はね…休憩に来たんだよ〜」
そんな風に呑気な感じで返されて
一瞬、戸惑ってしまったが、要するに
鬼ごっこに飽きたみたいだった。
その後も、離して貰えずに三柴くんと話し
鬼ごっこが終わるまでずっと一緒にいた。
「ねぇ、いい加減離れてくれない?」
あれだけ長い間一緒にいれば慣れてくる。
呼び方も段々変わっていき、
呼び捨てで呼び合うぐらいには仲良くなった。
しかし、鬼ごっこが終わって体育館に戻る時
ずっと引っ付いてきて歩きにくいし
桜に見られたくないしで、困りものなのだ。
「え〜、いいじゃん!恋人とか居ないんでしょ〜?」
「いや、いるけど…」
「あ、ごめんね。離れる」
僕に恋人がいると分かればすぐに引いてくれた。
初めからこうしておけば良かった、とも思ったが
まぁ、悪い奴じゃない事だけは確からしい。
「ちなみに〜、誰なの?」
こういう話も好きなのか、興味本位なのか、
ノリノリで聞いてくるのは、ちょっとどうかと思う。
「ねぇ〜、教えてよ〜」
ただ、この場合。このまま放置する方が
面倒なことになる事だけは
きっと僕の思い間違えではない事は確かだ。
「同じクラスの、桜だけど」
そう言えば、目を丸くして驚き
その後に納得したように頷いていた。
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