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対峙
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粘着音を立てながら、長谷部は人差し指に引き続き中指も埋め込む。
二本に増えた圧迫感にユキトは喘いだ。開きっぱなしの口から赤い舌が見え隠れする。
「南倉は優しく抱いてくれました?大丈夫ですよ、俺も慣らすくらいはしてあげますから」
「あ、あっ、んやぁ!」
少年を犯す指を腹側に曲げる。しこりを刺激するとユキトは快感に背を弓なりにしならせた。頬を流れる涙を青年が舐めとる。
「…貴方を南倉の元には帰しませんよ」
ぐちゅぐちゅ、と卑猥な音が立つ度に長谷部の欲も高まる。それと同時に、長年燻っていたものも溢れる。
「坊っちゃん、不思議に思いませんでした?ナクラはサハデーヴァの兄なんです。それなのに、どうして俺たちは逆に名付けられたのか」
ユキトが南倉の古典の本を読めたのは僅かな時間で、どちらが兄かなんて知らなかった。
蠢き続ける指に悶えながらも、少年も疑問に思う。依然掴まれたまま目だけを傍に向けると、視線を受けた長谷部はニヒルに笑んだ。
「祖父の地元でも銀髪は珍しいんです。でも祖父の家系では時々そのような髪色が産まれるそうでしてね。叙事詩のナクラは美しいとされていますから、祖父は銀髪の子に付けようと決めていたそうです。…だから、先に生まれたのに黒髪の俺はスルーされた訳ですね」
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