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再会
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「俺は、生まれた事に感謝しています。だから、朝霧家の実子として両親の過ちを背負います」
「だって、出来ないから」とユキトは顔を上げる。
「沙羽さんが責められてるのに、俺だけのうのうと笑えない。生きられない。幸せになんて、なれない」
凛とした声、目。その姿勢に南倉は己の過ちを知る。
この少年は、大人でも逃げ出したくなる罪に対して真っ向から向き合おうとしている。
子供とか中学生とか関係ない。彼は、『責任の取れる人間』だ。
『幸せになりなさい』
祖父の遺言が蘇る。
南倉は込み上げてくる感情を必死に抑えた。瞼がジンと熱くなる。
――この子を好きになって、愛して良かった
そう強く、思った。
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