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番外編Ⅰ
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「誰ですか、そこに居るのは!!」
「うわぁあっ!」
――え
私の精一杯の威嚇に驚いた今の声は。
突撃と同時に点けたライトの下には。
「ゆ、ユキト坊っちゃん…?」
主の、息子が居た。
私の体中の力が抜ける。ほうっと息を吐いた。
驚愕にフリーズしている彼に「驚かせて申し訳ありません」と詫びると、坊っちゃんは我に返り少し浮かせていた腰を落とした。ぺしゃっとシャワーの水がタイルに散る。
その不自然な行動に、吃驚しすぎて腰を抜かしたのかと心配になって駆け寄ろうとした。
「来ないで!」
今度は私が吃驚する番だった。反射的に立ち止まる。
坊っちゃんは元来大人しい性分で、こんなに強い物言いをする方ではない。
かなりショックを受けたけれど、冷静に考えるとここは浴室。しかも相手は裸だ。
以前にねだられ一緒に入浴した経験はあるが、坊っちゃんも成長しデリケートな年頃だ。人に見られたくないのかもしれない。
それでも電気を点けていなかったのは解せないけれど、勘違いをしたのはこちらなので兎も角「失礼致しました」と退がろうとした。
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