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かわいい恋人
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「いえいえ!」
そう言うと嬉しそうにお皿を片付ける。
食器を洗い、戻ってきた柚に話しかける
「今日は柚の心、元気ですか?」
「その聞き方…小学生にやるやつです!」
「元気?それとも苦しい?」
飽きずにその聞き方で突き通してみる
「…き、昨日、泣いたら…すっきりしました」
「そう、よかった」
柚の頭を撫でると頬を赤くして俯いた。
「今日は続き聞くからね」
「あり、がと」
不意に柚のケータイに通知入った。柚は画面を開くなり俺を見てくる
「ね、亮。翠くん遊さんのお家に来たんですって!」
「お、ついに」
「今は寝てるって。寝れてるってことは遊さん信用されてますねー」
にこにこと本当に嬉しそうに伝えてくる。
自分に嬉しいことが起きるより他人が喜んでいる方が嬉しい。柚は出会った時からそんなやつだった
それは今だって変わらないけど、たまには自分の心配もして欲しい。
朝だって食器運ぶ時痛そうだったし、洗い物もしみなかっただろうか。
俺がやるって言ってもやりたいからやらせてください!ってしか言わないし
俺が柚と同じ怪我してたらきっと布団から出ることも許してくれないと思う
それなのに、自分は無理してばっかりで
そんな事を考えている間にもルンルン気分で遊に返信をうっている。
「明日会いたいって!」
「柚は?大丈夫なの?」
「俺は全然!今日も明日も暇ですし!」
「そうじゃなくて。怖かったりとか不安だったりとかしない?」
「それは、…翠くんの方が不安なはずです」
「じゃなくて。お前が」
目を見て柚に問いかける
「……んー、…まぁ、…でも…」
首元を触ったりきょろきょろしたり、本当に自分のこと聞かれるの苦手だなと思う
「まぁ、俺ついててやるし。怖くなったら言えな?」
「亮!ありがとー」
尻尾が生えていたらぶんぶん振っているんだろうな。ってくらいに目に見えて嬉しさが伝わってくる
「明日、何時からいいですか?」
時計を見ながら時間を数える柚を横目にきっと今日は柚も寝られないだろうし、遅い時間の方がゆっくりできるだろうと思う
「10時とか11時くらい?」
そう提案するとうん!と元気に返事をして遊に返信する
まぁ、正直怖いんだろうけど柚自身も変わりたいって思っているのを知っているので俺に出来ることは協力してやりたい。
「翠くんと仲良くなれるといいな」
そう言うと、なれますかね?と小さく笑う
「なれるよ」
心配性だなーと思い大丈夫って手を握った。
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