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あったかい…
やっぱ稜雅の近くは安心する
稜雅の心臓の音を聞いていると、またあの変な感覚に襲われた
だんだんと瞼が重くなってきて、目を開くのが億劫になる
そのまま目をつぶると、意識がふわふわしてくる
なんとなく、近くにあるあったかいものを離したくなくて、稜雅の服を控えめに握りしめた
俺が服を握りしめると、稜雅から頭を撫でられた
もう何も考えられなくて稜雅のおやすみという声が聞こえたのを最後に意識を手放した
目の前にはアノヒトの姿
俺の体は動かなくて、アノヒトがどんどん近づいてくる
アノヒトの手には妖しく光るナイフ
アレが刺されば痛いのは知ってる
イヤだ、刺されたくない、痛いのはイヤだ
イヤ、助けて…助けて…ーーっ
俺は誰かの名前を必死で叫んでた
誰だっけ、すっげぇあったかくていい匂いの…
あ、いま香ってるこの甘い匂い
誰かの姿がうっすらと見える
ゆっくり抱きしめられて、あったかくて冷たかった体が溶けていくようで
少し香るタバコの匂いと甘い匂い
俺は安心してまた眠りに落ちた
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