アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
78
-
「わるい、怖がらせるつもりじゃなかったんだ。ただお前があんな酷いことするやつがいる所に帰るとかいうから…」
そう言って、震えてる俺を抱きしめた
「早く帰った方がアノヒトのボーリョクが減るしそれに…いつまでも稜雅の家にいたらメーワクだと思った…だから…」
稜雅のあったかさと甘い匂いに包まれているといつの間にか震えはなくなってて、思ってたコト言ってた
正直、アノヒトのボーリョクより稜雅に嫌われる方がイヤだ
「迷惑じゃないし、あんな家に帰せるわけない。ごめん、もう怖がらせないって思ってたのに」
ちがう
「別に稜雅がこえーわけじゃねぇんだ…ただ瞳が…」
「瞳…?あー…瞳が赤いから怖かったの?ゴメンな?気持ち悪いよな…?これ自前だからどうにもなんねぇけど今度からカラコンつけるよ」
え、なんか勘違いしてる…?
それにその赤い瞳自前だったんだ
「いや、ちがうくて、その赤い瞳はきれーだから好きだ。ケド、お前怒った時、瞳が冷てぇんだ。どーもそれがアノヒトに被っちまって…」
顔も声も瞳の色も何もかもアノヒトとはちがうのに、どーにもアノヒトに被ってしまう
稜雅だってわかっててもアノヒトがいる気がしてくるんだ
「え、そっち?よかったぁ…」
俺に抱きついたまま脱力して、瞳の色が怖いって言われたら俺どうもしてやれないから、どうしようかと思ったなんて言ってる
「ほんとごめん。もう二度とそんな思いさせないようにする」
張り詰めていた空気が、いつもの緩いものに変わった
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
78 / 138