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高校生になりました
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「玲依、そろそろ起きないと遅刻してしまうよ」
遠くで声がした気がしたが重たい瞼は持ち上がらない。
コロンと寝返りを打ち、抱っこしていた大きなくまのぬいぐるみをギュッと抱きしめ直す。
ぬくぬく…
気持ちいい…
「玲依ってば起きて」
「うぅ…」
「…可愛いなもう!…じゃなくて起きなさい」
体が揺さぶられ、そこでやっと目が覚める。
まだ眠い目を擦りながら声がした方に顔を向ける。
そこには春輝(ハルキ)さんがいた。
「…おはようございます…春輝さん」
挨拶をすれば春輝さんはにこっと温かな笑顔をくれた。
「おはよう。もう学校に行く時間だよ。早く支度しなさい」
「…はい」
春輝さんの言う通りに支度を始める為にベッドから降りる。
「朝ごはん出来てるからね、ちゃんと食べるんだよ?」
「……」
「玲依、返事は」
「…はい」
正直食事は好きじゃない。
僕にとってはただの苦痛の時間に過ぎない。
1日最低1食で十分だと思うくらいに。
_____。
目の前に置かれた料理に対して目に涙を浮かべていた。
「ほら食べないと」
「…どうしても食べなきゃダメですか?」
通常の量に対してかなり少なく盛られた料理は、玲依にとっては十分な量だった。
「ダメだよ。ちゃんと食べなさい」
(上目遣いにうるうる目は反則!可愛い!!)
「うぅ…」
食べても、食べても減らない料理にとうとう涙が頬を伝った。
「泣いても駄目だよ。食べないと大きくなれないぞ」
(甘やかしちゃダメだ!心を鬼にしないと!)
結局、春輝さんにご飯を無理やり食べさせられた。
「気持ち悪いです…」
「我慢我慢!ほらほら、行くよ玲依」
…春輝さんの意地悪
春輝はそんなことお構いなしに玲依の手を引き車へと向かった。
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