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高校生になりました 12
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「自己紹介できるか?」
「…はい」
僕は震えながらも皆の方を見た。
怖くて、先生のシャツをキュッと握ったまま。
「櫻野玲依です…よろしくお願いします」
ぺこっと頭を下げ、直ぐに先生の胸板に顔を隠した。
先生は、よしよしと頭を撫でてくれたけど緊張でそれどころではなかった。
だから玲依は気付いていない。
クラス皆が玲依の可愛さに悶えていたことに。
「お前ら手ぇ出すんじゃねえぞ。コイツに何かあったときはそれ相応のことをしてもらうからな」
「ヤバイ!鼻血が止まらん!!待ちに待った生BL」
聞き覚えのある声にふとそちらに目をやれば、
「黙れ腐れ男子」
「…ふだんしさん?」
さっき案内をしてくれた、ふだんしさんがそこに居た。
鼻にティッシュを詰め詰めしている。
「玲依、不本意だがあの腐れ男子の後ろがお前の席だ」
僕の席は窓側の一番後ろ。
丁度お日様がぽかぽか当たっている場所。
…お昼寝に丁度好さそう
僕は先生に下してもらって、自分の席に移動する。
動く度に皆の視線が集まって怖い。
席に着いたことを確認すると先生は
「そんじゃ、HR終了ー」
すぐに教室から出て行ってしまった。
その直後、HRの終わりを告げるチャイムが鳴り響いたのだった。
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