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脆
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ふと横を見るとそこには翔がいた。
真人さんじゃなくて少し落ち込む。
「なんだよ、俺じゃ不満?笑
悪かったな、王子様じゃなくて」
クスクス笑って頭を撫でられる。
「なんで、いるの?」
こんな遅い時間なのに…
いつもならとっくに。
「ばっか、お前置いて帰れるかよ
タダでさえ襲われそうな顔してるのに
…俺はお前を置いていかねぇよ」
その言葉にぽろっと涙が零れた。
なんだか溜め込んでいたものが溢れ出てきたみたいだ。
「ひっ、く…しょぉ…しょお…お、れぇ…
なきむしでっ、…っ、…ごめ、ん…」
「おーおー、泣け泣け」
変わりない温かい手で抱き寄せて慰めてくれる。
こんなだから飽きられるのかな。
こんなだから棄てられるのかな。
こんなだから────。
俺はほんとに
脆い。
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